北海シマエビ紀行
***目次***
1.北の大地へ
2.苫小牧上陸
3.北海シマエビ
4.ピンネシリオートキャンプ場
5.最北端を目指して
6.サロベツ原生花園
7.原生花園再訪
8.ドライブイン・ハッピー
9.神威岬
10.中山峠
11.旅の終わりに
※ドライブマップ
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1.北の大地へ 旅の発端は他愛もないことだった。航空会社の「バースデー割引」を利用して、どうせ割引ならば遠出しようと考え、昨年は同じシステムで沖縄へ出掛けたから、今度は北海道をその対象とした。該当する期間に誕生日の者が一人いれば四人まで割引が適用されるので、友人夫婦に声を掛けた。このTとは四十年来の腐れ縁で、ちなみにT、T夫人との三人旅は、昨年の沖縄旅行も同様であった。 | ||||||||
6月30日、定刻の午後1時半にカーフェリーへすていあは苫小牧港に接岸した。出発地の東京と、見た目は同じ晴天だが、爽やかさが違う。エアコンはとめて、窓から新鮮な外気を取り込みつつ走り出した。 | ||||||||
苫小牧から鵡川を経由し然別湖を目指しひた走る。一部は自動車専用道路無料開放区間なども利用するが、一般道路でも走りやすいことを、今更ながら有り難く感じる。何しろ見通しが良く、カーブはなだらか、交通量が少なく、信号もあまりないから、首都圏に較べれば同じ時間で倍以上の距離を稼げる。 | ||||||||
7月1日は前日にも増して気持ち良く晴れ上がった。7時にスタートする。富良野からサロマ湖まではおよそ200キロで、通常ならばそれほど早く出掛けなくても良いが、北海シマエビを下さる漁師のSさんが他出する都合などあり、昼頃までに伺うこととなっていたためだ。 | ||||||||
旭川から西へ石狩川の源流に沿うようにして進み、途中で層雲峡へと続く国道39号線と別れ、道の様相は一段と鄙びたものになる。眩しいような新緑の中を行き、北大雪トンネルを通過すると水系がオホーツク海へ注ぐ | ||||||||
丸瀬布からはそのままサロマ湖へ約50キロを走る。Sさん宅付近で多少迷ったものの、携帯電話などという文明の利器に助けられ12時前に到着できた。 | ||||||||
Sさんの出発を遅らせていると思えば気忙しく、お礼を述べてTが持参した加賀の酒、黒帯二本を渡し、記念集合写真を撮影。焦っていたため安全を期したデイライトシンクロが裏目になり、露出オーバー画像しか撮れなかった。安物カメラのポップアップストロボなどを信用したのが間違いだったが、「後悔先に立たず」であった。 | ||||||||
湧別までは
つい先程通った道を逆走し、そこからはオホーツク海の眺望を楽しみながら国道238号線を行く。途中、紋別の郊外で昼食を摂った。ドライブインにしては広大すぎる駐車場を訝しく思ったが、良く見るとスキー場のヒュッテが通年営業し、ドライブイン的サービスの提供を
すると共に、ゲレンデの一部がパークゴルフの場として利用されていた。運転手には失礼し、昼酒を冷やで二杯。 | ||||||||
小生にとってオートキャンプは初体験なので、他のサイトと比較することは困難だけれど、設備的には良いところだと思う。広々した野芝の設営地には、充分間隔を取ってテントが41張りまで可能
だし、車をほぼ横付けできるオートサイトはこのうちの15だ。 |